レフォリエは赤子の頃に捨てられた。黄金を溶かした色の瞳に髪、それ以外には何もわからない。 しかし、とある部族の老細工師に拾われ誰よりも美しく健康な少女に育つ。 自分でもわからない激情のために不器用な彼女は、ある日、死を告げる石の声をきく。 一年に一度、太陽の加護を得るためのいけにえに選ばれた彼女を救ったのは、青金石の竜だった。 与えられた運命に導かれながら、少女は自分を手に入れる。
更新:2019/3/17
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ルカヤには兄がいる。 足癖は悪いが金髪碧眼の美青年。口調は荒いが所作は優雅。短気だが面倒見がいい。 欠点すらも美点に見える大好きな兄だ。 ルカヤは、祖母が兄によく似た妹を期待していたために疎まれ、二人ささえあって生きてきた。 自立を焦るルカヤは、やや心配性気味な兄と自らの不器用に悩みながらも、狭い世界でそれなりに幸せに暮らしていこうと望んでいたが…… ルカヤの知らぬうちに、兄は幼い頃からの歪みを育んでいたのだ。
更新:2020/2/3
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西洋の文化が大量に流入し始めたばかりの極東の国。 文化は好むが異国人はまだまだ珍しい。 そんなご時世に、ある薄暗いライブハウスに奇妙な異国人ジャズバンドが現れる。 音楽をたしなむ青年:伊達は彼らの音楽を聴いたあるトランペッターが狂死したことから、彼らの存在を知る。 曰く、悪魔の音楽を奏でるものども――と。
更新:2016/12/6
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風景画を好む浮世絵師:タキイチは、北の奥にあるという伽藍の噂を聞き、好きに絵を描く気ままな一人旅に出る。 旅に出てしばらく。うっかり山登りの途中で夜を迎えてしまったタキイチが目覚めると、その命は怪物に囚われ、風前の灯となっていた。
更新:2016/10/24
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少女が目覚めると、そこは夢のなかだった。 どこまでも広がる海。見えない陸地。深くも明るい海の底。メルヘンだが静寂に包まれた水のなか、ひとまず夢の海を見てみようと泳ぐ。 楽しさと不快を入り混じらせながら、少女は泳ぐ。泳ぐ。泳ぐ。 進んでいくうちに海は変化していき―――― ※こんな粗筋ですが推理やホラーではありません。「不思議な雰囲気の作品」を目標に書きました。
更新:2015/5/22
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幸せって? 綺麗なものだけが幸せになれるの? 原因不明の震災によって隔絶され、先のない蒸気文明の発展を続けるバラール国。 元々の国民は優先して保護され「上層民」、たまたま巻き込まれ取り残された異国人は「下層民」となり、一見は華やかなものの確実な閉塞感に包まれていた。 下層の青年イデは生まれゆえに人生につまづき、やさぐれていた。 そんなある日、彼は文明に否定されたはずのモノに出逢う。怪奇。人の飢えに応えて現れる獣に。
更新:2022/6/7
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現実に倦んだ男は、ある日不思議な夢を見た。 これ以上ないほど理想的で優しく、欲望を満たしてくれる美女。 憎いものが何もない、美しく暖かな家。 現実の苦しみを忘れさせてくれる夢のなかに、男は溺れる。 しかし、怠惰で甘美な夢によりかかりすぎた男の末路は……
更新:2017/6/19
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